保管庫(その2)>無学な私のような者でも、たくさん本を読んでいるという某S氏に対して常に有利な立場を維持できるのは、某S氏に「不当に殺された民族の怒り」を理解しようとする姿勢が根本的に欠落しているからです。----- 貴方に根本的に欠落しているのは「知性と教養」ですね。 >ア)、このあなたの勝手な定義は、虐殺の規模を過小評価するための便法です。 ----- いいえ、通常の犯罪まで虐殺に加えようとするのは虐殺の規模を過大評価するための便法です。 通常の犯罪と虐殺の峻別は厳密に行わなければなりません。 通常の犯罪による殺害は通常の犯罪ですが当時の戦時国際法(ハーグ陸戦条規等)に反する民間人および捕虜の殺害は「虐殺」です。 >イ)、少なくてもあなたには、南京事件に於ける「虐殺」の語彙の定義、範疇の定義をする資格は最初からありません。 ----- そうですね。 貴方の言ってることが正しければ貴方にも「南京事件に於ける「虐殺」の語彙の定義、範疇の定義をする資格」はないと言うことです。 …誰が定義するんでしょうね一体。 >ウ)、それでも頑固に分けるのなら、南京事件に於ける「ツージョーの犯罪」と「国際法の虐殺」の区別は何によってつけるのですか。捕虜と民間人の大量殺戮を例にあげて説明して下さい。なぜなら、あなたが区別したのだから。 ----- 貴方の書いた文章の中に既に区別が付いています。 「通常の犯罪」と「国際法違反の虐殺」に分けると言うことです。 >エ)、あなたの手口は意識的に大虐殺を「国際法」の対象から除外して、「だから大量虐殺はなかった、だから日本軍のやったことは許される」と誘導することにあります。 ----- いいえ、それは違います。 大虐殺があったとすればそれは必ず「国際法違反」になります。 なぜなら今も当時も国際法の庇護下にあるものを殺すことは「国際法違反」であり「虐殺」だからです。 >オ)、民間人の殺害については、日本軍は城内の軍人と民間人の区別がつかないために、個人の主観で判断し、片っ端から処刑しました。 ----- 「日本軍は城内の軍人と民間人の区別がつかないために、個人の主観で判断し、片っ端から処刑」したという証拠をどうぞ。 日本軍が「良民証」と言う証明書を発行して便衣兵狩りと兵民分離を行ったことは事実ですが「個人の主観で判断し、片っ端から処刑」した事実はありません。 >ところがあなたは、堂々と「日本軍の行為が違法ではない」と強弁するのです。 ----- ですから、国際法の庇護下にあるものを虐殺したとすれば「国際法違反」であり「虐殺」です。 何度結論を言えばいいのか分かりませんが裁判にかけずに便衣兵を処刑しても「合法ではないが違法ではない」と言う事です。 そもそも、便衣兵について国際法や戦争法規がどうのこうのというのは本来おかしい議論なのです。 なぜなら、南京戦当時は国際法の戦争法規による庇護というのは「一定の資格を満たした有資格者に与えられる」ものですが、「便衣兵」は「交戦者資格」を満たさない「非合法戦闘者」であり「国際法の庇護下にある捕虜」とはなりえません。 そして 第四三条[占領地の法律の尊重] 国ノ権力カ事実上占領者ノ手ニ移リタル上ハ、占領者ハ、絶対的ノ支障ナキ限、占領地ノ現行法律ヲ尊重シテ、成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ手段ヲ尽スヘシ。 http://homepage1.nifty.com/arai_kyo/intlaw/docs/hr.htm 占領者たる中支那派遣軍には「成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ手段ヲ尽スヘシ」という義務が発生します。 よって本来は中支那派遣軍が布告した「軍律」によって「軍律会議(審判)」で裁かれ軍律が便衣兵に対して課した刑、つまり死刑となるべきですが、それを省略したとしても「合法ではないが違法ではない」ということになります。 そして何より当事者たる安全区委員会が >「1月9日朝、安全区内の池で日本軍将校1名と兵士1名が哀れな市民服姿の兵士を処刑しているのを見た」 >(中略) >「日本軍の行う合法的な処刑について、我々に抗議する権利などはない」 と書き残しています。 もし「戦争犯罪」や「虐殺」の類であるのならなぜ南京安全区委員会が「我々に抗議する権利などはない」と書いたのでしょうか? >あなたが口先だけでなく、民間人5~6万人の殺害を本当に許せないことと感じているならば、(百歩譲って)どちらの法に基づくものであれ、断固批難の声を上げるべきじゃないんですか。 ----- 「民間人5~6万人の殺害」が事実であれば「国際法違反の虐殺」ですから断固批難の声を上げるべきですね。 でもそれはラーベがそう聞いたと言うだけの「伝聞情報」であり事実ではありません。 ですからそれが事実と証明されない限り「断固批難の声を上げるべき」ではないと言うことです。 >以上、あなたの勝手な定義と結論は、南京事件の歴史的判定をどこに導こうとしているのかは、あまりにも明白ではないでしょうか。 ----- 以上、あなたの勝手な証拠もない決め付けと結論は、南京事件の歴史的判定をどこに導こうとしているのかは、あまりにも明白ではないでしょうか。 >矛盾点 その2 便衣兵の処刑 >どうしても某S氏は、便衣兵を問答無用で大量に処刑したいようです。 ---- いいえ、「便衣兵を問答無用で大量に処刑したい」と言ったことはありません。 前述のように「裁判にかけずに便衣兵を処刑しても「合法ではないが違法ではない」と言うことです。 >こんな証言などいかがかしらン。「私の知る限り、彼らのほとんどは、戦意を完全に失って、ただ、生きるために、軍服を脱ぎ、平服に着替えていた。したがって、彼らを、通常いわれているゲリラと同一視することは適当とは思われない」(奥宮正武「私の見た南京事件」) ----- こんな条文などいかがかしらン。 第一条[民兵と義勇兵] 戦争ノ法規及権利義務ハ、単ニ之ヲ軍ニ適用スルノミナラス、左ノ条件ヲ具備スル民兵及義勇兵団ニモ亦之ヲ適用ス。 一 部下ノ為ニ責任ヲ負フ者其ノ頭ニ在ルコト 二 遠方ヨリ認識シ得ヘキ固著ノ特殊徽章ヲ有スルコト 三 公然兵器ヲ携帯スルコト 四 其ノ動作ニ付戦争ノ法規慣例ヲ遵守スルコト 民兵又ハ義勇兵団ヲ以テ軍ノ全部又ハ一部ヲ組織スル国ニ在リテハ、之ヲ軍ノ名称中ニ包含ス。 http://homepage1.nifty.com/arai_kyo/intlaw/docs/hr.htm 「戦意を完全に失って、ただ、生きるために、軍服を脱ぎ、平服に着替えていた」と言うことは以下の部分 >一 部下ノ為ニ責任ヲ負フ者其ノ頭ニ在ルコト >二 遠方ヨリ認識シ得ヘキ固著ノ特殊徽章ヲ有スルコト が満たされません。 つまり「軍服を脱ぎ、平服に着替えていた」時点で国際法の庇護下にはありません。 また >彼らのほとんどは、戦意を完全に失って >通常いわれているゲリラと同一視することは適当とは思われない と言っているようですが安全区内からは大量の武器弾薬が発見されています。 戦意を失っているのであれば何のために武器弾薬が必要なんでしょうね。 >正当防衛のために反撃する場合を除けば(信夫淳平「上海戦と国際法」)、「便衣兵」の処刑には軍事裁判の手続きが不可欠とされていた。 ----- そうです、その通りです。 ですから私も本来は中支那派遣軍が布告した「軍律」によって「軍律会議(審判)」で裁かれ軍律が便衣兵に対して課した刑、つまり死刑となるべきですが、それを省略したとしても「合法ではないが違法ではない」ということになりますと何度も書いていますが。 しかし、上記の様に便衣兵は「国際法の庇護下にある捕虜」ではありません。 ですから便衣兵について国際法や戦争法規がどうのこうのというのは本来おかしい議論なのです。 なぜなら、南京戦当時は国際法の戦争法規による庇護というのは「一定の資格を満たした有資格者に与えられる」ものですが、「便衣兵」は「交戦者資格」を満たさない「非合法戦闘者」であり「国際法の庇護下にある捕虜」とはなりえません。 そして 第四三条[占領地の法律の尊重] 国ノ権力カ事実上占領者ノ手ニ移リタル上ハ、占領者ハ、絶対的ノ支障ナキ限、占領地ノ現行法律ヲ尊重シテ、成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ 手段ヲ尽スヘシ。 http://homepage1.nifty.com/arai_kyo/intlaw/docs/hr.htm 占領者たる中支那派遣軍には「成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ手段ヲ尽スヘシ」という義務が発生します。 よって「裁判にかけずに便衣兵を処刑しても合法ではないが違法ではない」と言うことです。 >次に、コーユーのはどうか知らン。 >「当時南京にいた外国人(中略)が捕虜の処断を戦時国際法違反であると指摘しなかったからといって、果たしてそれが合法であったという証明になるのであらうか」(中村粲「南京事件の論議は常識に還れ」) ----- ですから「裁判にかけずに便衣兵を処刑しても「合法ではないが違法ではない」と言っています。 …何の脈略もなく一文節だけ抜き出されてもそれがどういう意図で書かれたものなのか判断に苦しみますね。 引用するのなら、自分に都合のいい一文節ではなくもっと意味の通る部分を引用してください。 >改めていえば、あなたの意見は、裁判抜きの問答無用の処刑は当然というものです。 ----- ですから「裁判抜きの問答無用の処刑は当然」と言った覚えはありません。 「裁判にかけずに便衣兵を処刑しても「合法ではないが違法ではない」と言っています。 >私の意見とあなたの意見、どちらが説得力をもつでしょうか。あなたの意見は破綻、孤立していることがわからないのですか。 ----- 私の意見でしょうね。あなたの意見は破綻、孤立していることがわからないのですか。 >最後に、前回私設応援団と書きましたが、いくら某S氏の論理が破綻しても苦し紛れに賛同する方々がいます。論争に横やりを入れるのではなく、堂々と「私と論争しよう」となぜ言ってこないのですか。 ----- 論争するまでもなく「撃破」されているからでしょう。 >どうせあなた方は仲良し同士と思いますので順番はそちらで決めて下さい。 ----- その前に質問に答えてください。 ラーベはいつの時点の人口を135万と報告しているんですか? >某S氏との論争はご覧のようにそろそろ決着がつきますので、今後はその方を、あなた方の大好きな表現で言えば「血祭り」に上げますので、よろしく。さしずめ多少ヒステリックなSATIEさんなどいかがでしょうか。 >以上 ----- まぁ貴方が勝利宣言して逃亡すると言うのなら私は止めませんが・・・。 >つまり「軍服を脱ぎ、平服に着替えていた」時点で国際法の庇護下にはありません。 『戦時国際法論』P62 立作太郎 上述の正規の兵力に属する者も、不正規兵中、民兵又は義勇兵団に必要とする後述の四条件を備えざることを得るものではない。正規の兵力たるときは、これらの条件は、当然之を具備するものと思惟せられるのである。正規の兵力に属する者が、これらの条件を欠くときは交戦者たるの特権を失うに到るのである。例えば、正規の兵力に属する者が、敵対行為を行うにあたり、制服の上に平人の服を着け又は全く交戦者たるの特殊徽章を付したる服を着せざるときは、敵により交戦者たる特権を認められざることあるべきである。 ここにははっきり書かれていますね。 >正規の兵力に属する者が、これらの条件を欠くときは交戦者たるの特権を失うに到るのである。 と。 そしてより具体的に >例えば、正規の兵力に属する者が、敵対行為を行うにあたり、制服の上に平人の服を着け又は全く交戦者たるの特殊徽章を付したる服を着せざるときは、敵により交戦者たる特権を認められざることあるべきである。 「交戦者たる資格がない」と言うことは裁判を経ずして処刑しても、国際法によって庇護されないから「違法ではない」が完全に合法ではないと言うことです。 また、世界各国でも1938年に作成された『アメリカ陸戦訓令』などには >パルチザンは武装し彼らの軍隊の制服を着用する兵士であるが、敵占領地域に侵入するため主要部隊から離れて行動する部隊に属する。彼らはもし捕えられれば捕虜のすべての特権の資格を有する」(81条)としつつ、委任も受けず組織された敵軍に属さずまた戦争に継続的に参加するのでもなくしかもさまざまの方法で敵対行為を行うものまたはその分隊は「公の敵ではなく、それゆえ捕えられれば、捕虜の特殊な資格を有せず、公道での盗賊または海賊として即決処分されねばならない」(82条)とした。 『国際人道法』 有信堂 藤田久一著作、P13 と「武装し彼らの軍隊の制服を着用する」パルチザン等には「捕虜のすべての特権の資格を有する」としていますが、その逆には「捕えられれば、捕虜の特殊な資格を有せず、公道での盗賊または海賊として即決処分されねばならない」と書いています。 また、第一次世界大戦の際には >第一次大戦の初めドイツ軍のベルギーに侵攻するや、ドイツ司令官は「住民(未だドイツ軍の占領権力の下に置かれざる地方住民を含むものと解せられた)の無節操な激情に対しドイツ軍隊を保護する為、凡そ認識し得べきある徽章固着の制服を着せずして戦闘に参加し又はドイツの通信線に妨害を興ふる者はこれを自由狙撃隊として取り扱い、即座に銃殺すべし。」と布告して民衆軍の蜂起を戒めた。 『戦時国際法提要』(上)信夫淳平 P391 と言う布告がドイツからなされていますし ボーア戦争(1899-1902)の際には >若し英軍にして、凡そ英国領土内にて捕虜となれる武装人にして南阿共和軍に属することを標示すべき或常用的の且容易に認識し得べき制服なり徴章なりを有せざる者たるに於ては、之を土匪として取扱ひ、何等手段を経るなく之を銃殺すべし、といふ声明を当初に出すありしならんには、蓋し顕著の効果を奏したことなるべく、即ち陸戦の法規慣例に関する海牙条約に完全に遵由しつゝ以て能く敵の侵入を鈍らし、又は食止むるを得たりしならん」(The Times Historian of the War, II, p.274) 『上海戦と国際法』信夫淳平 と、イギリス・ドイツ共に自由狙撃隊(便衣兵)はその場で銃殺という通達を出していますから、当時の国際社会においては、ゲリラはその場で銃殺というのが常識だったようです。 しかし、戦時においては軍律を制定し、軍事裁判所を設置して戦時犯罪を裁くのが国際慣習であり一般論でした。 これが立作太郎その他の学説でいうところの >凡そ戦時重罪人は、軍事裁判所又は其の他の交戦国の任意に定むる裁判所に於て審問すべきものである。然れども全然審問を行はずして処罰を為すことは、現時の国際慣習法上禁ぜらるる所と認めなければならぬ。 と言う文句につながっているようですが上記のように即時処刑は「違法ではないが合法ではない」として各国の認めるところでした。 と言うことで「審問すべきものである」というのは一般論を示したものと言えます。 ジャンル別一覧
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